AGA治療薬の副作用と発生確率(出典付き)

最終更新:2025年11月

はじめに

AGA(男性型脱毛症)の治療薬を検討するとき、多くの人が最初に気にするのは副作用です。

本記事では、主要薬であるフィナステリド・デュタステリド・ミノキシジルの副作用と、その「現実的な発生確率の目安」を、信頼できる研究・レビューを基に整理しました。治療開始前の参考にしてください。

各薬の効果は以下の記事を参照ください↓

【初心者向け】AGA治療薬の違いを徹底解説|フィナステリド・デュタステリド・ミノキシジル比較

フィナステリド(プロペシア等)

作用:DHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑制し、AGAの進行を遅らせます。

主な副作用

  • 性欲減退
  • 勃起機能不全(ED)
  • 精液量の変化
  • まれな肝機能障害・抑うつ症状

発生確率(目安)

研究により幅はありますが、現実的な目安は次の通りです:

  • 性機能関連(性欲減退等):概ね1〜6%程度
  • 全体的な有害事象報告例では低い割合(大規模追跡で0.7%などの報告もあり)

参考・根拠:長期追跡研究や複数の臨床報告を総合して算出(例:PubMed/追跡研究等)。

デュタステリド(ザガーロ等)

作用:フィナステリドに比べて広範囲(I型・II型)にDHTを抑制し、AGAの進行をより強力に遅らせます。

主な副作用

  • 性欲減退
  • 勃起機能不全(ED)
  • 射精量の減少・射精障害
  • 稀に乳房関連症状や肝数値変動

発生確率(目安)

概ね以下の範囲が報告されています:

  • 性機能関連:1〜5%程度が目安(研究により幅あり)
  • その他の有害事象:研究デザインにより大きくばらつくため医師と相談のこと

参考・根拠:臨床試験・レビュー論文(PubMed等)を参照して算出。

ミノキシジル(外用・内服)

作用:毛包への血流を増やして発毛を促進します。外用(塗布)と内服の両方が存在します。

外用(塗布)の主な副作用

  • 頭皮のかゆみ・赤み・接触皮膚炎
  • 使用初期の一時的な脱毛(初期脱毛)

内服(飲用)の主な副作用

  • 多毛(体毛の増加)
  • 浮腫(むくみ)
  • 動悸・頻脈・血圧変動
  • まれに心血管系・肝腎系への影響

発生確率(目安)

  • 外用:頭皮症状で約10〜15%前後の報告
  • 内服:多毛は約10〜20%前後、浮腫や動悸などは数%〜10%未満の範囲で報告

参考:外用・内服の臨床レビュー(PMC等)を参照して算出。

副作用が出たときの対応

  • 性機能関連:まずは医師に相談。用量調整や薬剤の変更で改善するケースが多い。
  • 肝機能:定期的な血液検査で異常を早期発見、必要に応じて中止や追加検査。
  • 頭皮の炎症:外用剤の中止・低濃度切替や皮膚科受診を検討。

注意:自己判断で急に中止しないこと。まずは担当医へ連絡を。

個人輸入のリスク

個人輸入は「価格は安いが品質や成分が保証されない」リスクがあるため注意が必要です。

厚生労働省も偽造薬や想定外成分の混入について警告しています。クリニック経由で処方される薬は医師フォローや品質管理があるため、安全性は相対的に高い点を確認しておきましょう。

【AGA薬の安全性】海外製と国産の違いとは?個人輸入の危険性とクリニック処方だと安心な理由

まとめ

  • フィナステリド/デュタステリド:性機能関連の副作用は概ね1〜6%程度(研究により幅あり)が目安。
  • ミノキシジル:外用は局所症状で約10〜15%、内服は全身副作用(多毛など)で約10〜20%の報告あり(用量依存)。
  • 副作用リスクを最小化するには、医師の指示のもとで開始・定期フォローを行うことが重要です。

参考・出典(主な論文・レビュー)

注意:本記事は一般的な情報提供を目的としています。具体的な治療方針や薬剤の選択は必ず医師に相談してください。